トライアンフのスラクストン900は、そのクラシカルなデザインとスポーティな走りで多くのライダーから支持されています。特に「スラクストン900は速いのか?」と気になる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、スラクストン900の速さに焦点を当て、スペックやカスタム、中古市場での情報などを詳しく解説します。これから購入を検討している方や、すでにオーナーの方にも役立つ情報をお届けします。
スラクストン900の速さと基本スペック

スラクストン900のエンジン性能と特徴
スラクストン900は、865ccの空冷並列2気筒エンジンを搭載し、最大出力69馬力を発揮します。このエンジンは低中速域でのトルクが豊富で、街乗りからワインディングまで快適に走れる設計となっています。エンジン特性は、低回転域からトルクが厚く、特に市街地での扱いやすさが際立ちます。スロットルレスポンスも良好で、ライダーの意思にしっかり応えるフィーリングが魅力です。
最高速度は約180km/hとされており、クラシックスタイルのバイクとしては十分な速さを持っています。特に、中速域のトルクが豊富なため、信号ダッシュや追い越し時の加速がスムーズで、ストレスを感じにくい仕様となっています。さらに、ギア比の設定が絶妙で、市街地から高速道路まで幅広く対応可能です。
長距離ツーリングでも快適な巡航速度を維持できる一方で、ワインディングでは軽快な走行が楽しめます。また、排気音もスラクストン900の魅力の一つで、ノーマルの状態でも低音の効いた迫力あるサウンドを響かせ、ライダーの所有欲を満たしてくれます。
スラクストン1200Rとの性能比較

スラクストン1200Rは1200ccの水冷エンジンを搭載し、最高出力97馬力を発揮します。スラクストン900と比べるとパワーとトルクに明確な差があり、高速域での加速やトップスピードでは1200Rの方が優れています。特に、高速道路での巡航や長距離ツーリングでは1200Rのパワフルなエンジンが安定した加速感を提供し、余裕のある走りを実現します。
しかし、スラクストン900は865ccという排気量の割に車体が軽量で、取り回しがしやすい点が魅力です。特に街乗りやツーリングでは十分な性能を発揮し、気軽に乗れるクラシックバイクとしての魅力を持っています。低回転域からトルクがしっかりと立ち上がる特性により、市街地での信号ダッシュや渋滞時の扱いやすさが際立ちます。さらに、ワインディングでは軽快なハンドリングが楽しめ、ライダーの操作に対する応答性が非常に良好です。
スラクストン1200Rはスポーティな走りを求めるライダーに適している一方、スラクストン900はクラシックなスタイルと扱いやすさを両立し、長時間のライディングでも快適に楽しめるバイクと言えます。どちらのモデルもそれぞれ異なる魅力を持っており、用途や走行シーンに応じて選ぶことが重要です。
キャブレター仕様とインジェクション仕様の違い
スラクストン900には、初期モデルのキャブレター仕様と、後期のインジェクション仕様の2種類があります。
- キャブレター仕様(~2008年):独特のフィーリングとカスタムの自由度が魅力。燃調調整が必要なため、メンテナンスの知識が求められる。
- インジェクション仕様(2008年~):始動性が良く、燃費性能も向上。日常の扱いやすさが魅力。
どちらもスラクストン900の速さには大きな影響を与えませんが、エンジン特性や乗り味に違いが出るため、自分の好みに合わせて選ぶのがポイントです。
キャブレター仕様はレトロなフィーリングを楽しめる一方、インジェクション仕様は始動性が良くメンテナンスが容易というメリットがあります。また、キャブレター仕様はセッティング次第で走行性能を細かく調整できるため、カスタムを楽しみたいライダーには魅力的な選択肢となるでしょう。インジェクション仕様は、電子制御による安定した燃焼とスムーズな加速が特徴で、特に長距離ツーリングや普段使いを考えている方には最適です。
どちらの仕様も個性があり、それぞれの特性を理解したうえで、自身のライディングスタイルや求める乗り味に合ったモデルを選ぶことが重要です。
スラクストン900は速い?カスタムと中古市場情報

パフォーマンス向上のためのカスタム方法
スラクストン900の速さをさらに引き出すためには、以下のカスタムが効果的です。
- マフラー交換:純正マフラーよりも排気効率の良いものに交換することで、パワーアップが可能。
- エアフィルターの変更:吸気効率を上げることで、レスポンス向上。
- ECUチューニング:燃調を最適化し、トルクアップとスムーズな加速を実現。
- 軽量ホイール:バネ下重量を軽くすることで、コーナリング性能と加速力を向上。
これらのカスタムは、専門店での施工を推奨します。特に、エンジン周りの調整やECUのリセッティングなどは、プロの技術者が適切なセッティングを行うことで最大限のパフォーマンスを引き出せます。
また、マフラーやエアフィルターの交換後は、燃調の最適化が必要になる場合があり、専門店に依頼することで安全性とパワーアップの両立が可能となります。さらに、サスペンションの調整や軽量ホイールの装着に関しても、適切なセッティングが求められるため、経験豊富なプロのアドバイスを受けることをおすすめします。これにより、スラクストン900の特性を活かしつつ、走行性能をさらに向上させることができます。
中古市場でのスラクストン900の選び方

スラクストン900は中古市場でも人気が高く、良好な状態の車両を選ぶためにはいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。中古車を購入する際には、まず年式や走行距離を確認し、適切な価格設定がされているかをチェックすることが重要です。
また、エンジンの状態やオイル漏れの有無、電装系のトラブルがないかなど、細かい点を注意深く見ることも大切です。特に、スラクストン900はカスタムされていることが多いため、カスタム内容が適切か、純正パーツがあるかどうかも確認しておくべきポイントです。
さらに、実際に試乗することで、走行フィーリングやクラッチの感触、ブレーキの効き具合を確認することができます。購入前には、整備履歴や修理歴が記録されているかも確認し、できるだけ信頼できる販売店や個人売買の相手から購入するようにしましょう。
- 年式と走行距離:新しい年式で走行距離が少ない車両が理想。
- メンテナンス履歴:定期的な整備が行われている車両は、故障リスクが低い。
- カスタムの有無:純正状態を保っている車両の方が安心して購入できる。
スラクストン900の足つきとライディングポジション
シート高は約820mmで、一般的なネイキッドバイクと比べるとやや高め。しかし、シートが細身のため、身長170cm前後のライダーであれば問題なく足が着く設計です。さらに、ライダーの体重や足の長さによっては、リアサスペンションの調整を行うことで足つき性を向上させることができます。
ローダウンカスタムを施せば、さらに安心感を得られるでしょう。また、シートの形状やクッション性も優れており、長時間のライディングでもお尻が痛くなりにくい設計になっています。
ライディングポジションはカフェレーサースタイル特有の前傾姿勢ですが、過度な前傾ではなく、街乗りやツーリングでも快適に走行できます。ハンドルはセミアップの位置に設定されており、スポーティな走りと快適な乗り心地を両立。
前傾姿勢がやや強めなため、長時間乗る際には適度に休憩を挟むと良いでしょう。また、フットペグの位置もバランスが取れており、足を自然な位置に保つことができます。これにより、ロングツーリングでも疲れにくく、街乗りではキビキビとした操作感が楽しめます。
スラクストン900の故障とメンテナンス情報

スラクストン900は比較的トラブルが少ないバイクですが、定期的なメンテナンスが重要です。特に、エンジンオイルの交換や冷却システムのチェックを怠らないことが、長く快適に乗るためのポイントになります。また、電装系のトラブルを未然に防ぐために、バッテリーの状態確認やヒューズの点検も定期的に行うべきです。
スラクストン900はクラシックなデザインながら、現代の技術を活かした設計がされています。しかし、長年使用することでゴム部品の劣化や、配線の緩みなどが発生する可能性があるため、定期的な点検が欠かせません。特に雨の日の走行後は、チェーンの清掃と注油を行うことで駆動系を長持ちさせることができます。さらに、ブレーキパッドやブレーキフルードの交換も安全運転のために重要です。
スラクストン900は、シンプルな構造のためDIYメンテナンスがしやすいバイクでもあります。オーナー自身が基本的な点検や清掃を行うことで、より愛着を持って乗り続けることができるでしょう。ただし、エンジン内部の調整やサスペンションのセッティングなどは、専門的な知識が必要なため、信頼できるショップに依頼するのが賢明です。。
- オイル交換:エンジンを良好な状態に保つために、5,000kmごとに交換。
- 電装系のチェック:バッテリーや配線の劣化に注意。
- タイヤの摩耗チェック:特にグリップ力の高いタイヤに交換することで、走行性能が向上。
スラクストン900は速さと扱いやすさを兼ね備えた一台
スラクストン900は、クラシックなデザインと適度な速さを兼ね備えた魅力的なバイクです。
Q&A
- スラクストン900の最高速度は? → 約180km/h
- スラクストン1200Rとどちらが速い? → 1200Rの方がパワーは上だが、900は軽快さが魅力
- カスタムで速くなる? → 吸排気チューニングやECU変更でレスポンス向上
- スラクストン900は初心者向き? → パワーは控えめで扱いやすいが、前傾姿勢に慣れる必要がある
- 長距離ツーリングには向いている? → 可能だが、前傾姿勢が続くため適度な休憩が必要
- 燃費はどのくらい? → 1Lあたり約20km前後で、クラシックバイクとしては良好
- 足つきはどう? → シート高820mmだが細身のため、身長170cm程度なら問題なし
- 維持費は高い? → 一般的なネイキッドバイクよりやや高めだが、大きな故障が少なく長く乗れる
- 中古市場での相場は? → 年式や状態によるが、50万円~100万円前後
総評
- スラクストン900は街乗りでもツーリングでも楽しめるバイク
- カスタム次第で速さをさらに引き出せる
- 中古市場でも人気があり、選び方が重要
- メンテナンスを怠らなければ長く楽しめる
- クラシックデザインとモダンな性能を両立した希少な一台
- 乗り手の技量に応じた走りが可能で初心者からベテランまで満足できる
- 純正状態でも十分楽しめるが、カスタムの自由度が高い
- 世界的なトライアンフブランドの品質と信頼性がある
- 他のライダーと差をつける個性的なルックスが魅力
スラクストン900は、単に「速いバイク」ではなく、ライダーのスタイルに合わせてカスタマイズできる奥深い一台です。エンジンのフィーリングやハンドリングの特性を考えると、街乗りからロングツーリングまで多様なシーンで楽しめるバイクです。特に、カスタムの自由度が高く、マフラー交換やサスペンションのアップグレードを行うことで、より自分好みの乗り味を追求することができます。
また、スラクストン900は所有する喜びを感じられるバイクでもあります。クラシックなデザインと現代的なパフォーマンスが融合しており、ガレージに停めておくだけでも満足感を得られるスタイルの良さも魅力の一つです。さらに、メンテナンスをしっかり行うことで長く愛用できる耐久性の高さも特筆すべきポイントです。
興味がある方は、ぜひ試乗や実車確認をしてみてください!実際に跨ってみることで、シートの感触やライディングポジションのフィット感を確かめることができ、より納得のいく選択ができるでしょう。